あおいのKindle出版アカデミー印税を伸ばす実践教材

第1章

スマートFIREは幸せへのショートカット

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第1章の図版1

第0章では、最初の1冊を出すまでの全体像をお伝えしました。

ここから本編に入ります。

ただ、いきなりテーマ選びやKDP申請の話に入る前に、まず「なぜKindle出版に取り組むのか」を整理させてください。

私にとってKindle出版は、単なる副業ではなく、会社と対等に生きるための選択肢を増やす手段でした。

FIREには、いくつかの種類がある

FIREという言葉、正確な意味までご存知でしょうか。

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、日本語にすると「経済的自立と早期退職」です。

近年、このFIREを目指す人が増えていますが、一口にFIREといっても、いくつかの種類があります。

代表的なものを整理しておきますね。

「ファットFIRE」は、完全に仕事を辞めて、資産の運用益や不労所得だけで生活する状態です。いわゆる「ザ・FIRE」のイメージですね。

「サイドFIRE」は、完全には仕事を辞めず、好きな仕事や副業を続けながら、不足分を資産運用で補う状態です。

「バリスタFIRE」は、資産は十分あるけれど、社会とのつながりや生きがいのために、あえてパートタイムで働く状態です。カフェのバリスタのように気軽に働くイメージから、この名前がついています。

「リーンFIRE」は、生活コストを極限まで切り詰めて、少ない資産でFIREを達成するスタイルです。

これらが、一般的によく知られているFIREの分類です。

私が提唱する、5つ目のFIRE「スマートFIRE」

ただ、私はこう思っているんですよね。

「別に、この4つの型にハマる必要なくない?」って。

だから私は、5つ目の概念を提唱しています。

それが「スマートFIRE」です。

定義はシンプルです。

「FI(経済的自立)は達成している。

早期退職もしようと思えばできる。

でも、あえてしない。」

いつでも会社を辞められるけれど、自分の意志で会社に残っている状態のことです。

なぜこれが最適解だと思っているのか。

それは「会社と対等になれるから」です。

例えば。

会社に収入を依存している状態を「生存モード」と呼ぶとしましょう。

副業収入があり、いつでも辞められる状態を「選択モード」と呼ぶとします。

「生存モード」では、上司の理不尽な指示も、割に合わない仕事も、「辞めたら困る」という一点で飲み込むしかない。

でも「選択モード」に入った瞬間、すべてが変わります。

「辞めたら困る」と思いながら働くのと、「いつでも辞められる」と思いながら働くのでは、同じ職場でも全く別の体験になります。

精神的な余裕が、まるで違うのです。

会社員は、いつでも会社を辞められるときに、初めて会社と対等になれる。

これが、スマートFIREの本質的な価値だと私は考えています。

第1章の図版2

「自律性」が、幸福の根っこにある

この「まるで違う」は、感覚の話ではありません。

心理学の世界に「自己決定理論」という有名な研究があります。

1980年代にデシとライアンという心理学者が提唱したもので、人間の幸福感を支える根本的な欲求として3つを挙げています。

「自律性(自分で決めたい)」

「有能感(できると感じたい)」

「関係性(人と繋がりたい)」の3つです。

この中で、日々の幸福感や仕事への内発的な動機に最も強く影響するのが「自律性」だということが、数十年にわたる研究で明らかになっています。

「辞めたら困る」という状態では、自律性はかなり小さくなります。

一方で、「いつでも辞められるけど、あえて残る」という状態では、自分で選んでいる感覚が強くなります。

職場も、仕事の内容も、何も変わっていない。

でも、「自分が選んでいる」という感覚があるだけで、人間の幸福度は根本から変わる。

スマートFIREとは、お金の問題だけでなく、この「自律性の最大化」にも繋がる概念なのです。

私が管理職を手放した理由

これ、私自身が実際に体験していることです。

以前の私は管理職でした。

でも、スマートFIREの状態を作りたくて、スペシャリスト職への転換を会社と交渉したんです。

しかも、年収は変わらない条件を勝ち取りました(笑)

交渉はしてみるもんだな、と思いましたね。

正直、今の時代、管理職って割に合わないと思っています。

部下のケアは必要だし、意味の薄い会議にも出続けないといけないし、上司と部下の間で板挟みになることも多い。

責任だけがどんどん重くなっていく。

それなら、専門性を磨いてスペシャリストになった方がいい。

なぜなら、管理職という肩書きは「ポジション依存の価値」だからです。

会社という組織の中でしか機能しない。

一方、専門性は「市場価値」です。

会社を辞めても、フリーランスになっても、別の企業に移っても、価値は持続します。

管理職を手放したのは、感情的な判断ではなく、

「ポジション依存の価値から、どこでも通用する専門性への投資に切り替えた」

という経済合理的な選択でもあったんです。

「静かな退職」という戦略的な働き方

今の私はというと、かなり心地よく働けています。

自分の役割や専門性から大きく外れる業務は、丁重にお断りできる。

評価会議も、正直「好きに評価してくれ」くらいの気持ちでいます。

でも、毎月しっかり給与が入ってきて、ボーナスまでもらえる。

専門性のある職種で、私がいないと業務が回らない状態を作っているので、しばらくは、会社の中でも一定の役割を持ち続けられると思っています。

もちろん、給料分の仕事はしっかりやっていますよ。

ただ、給料以上に自分をすり減らす働き方はしない。

要望されていることを、要望されている水準で、きっちりやるだけです。

世間一般では、これを「静かな退職(Quiet Quitting)」と呼ぶらしいです。

実際に仕事を辞めるわけではなく、求められている最低限の業務だけをこなし、それ以上のエネルギーは投資しないという働き方のことです。

もちろん、無理をして高評価を取りにいくようなこともしません。

そんなことをしたら翌期の目標が上がるだけですから。

ちなみに、Gallup社が毎年実施している世界規模の従業員意識調査によると、日本で「積極的に熱意を持って働いている」人の割合は、長年にわたって世界最低水準です。

ざっくり言えば、20人に1人前後という水準です。

あなたの職場を思い浮かべてください。

20人の同僚のうち、本当に仕事に熱意を持っているのは1人だけ、というのが日本の標準です。

多くの人が「生存モード」のまま、じわじわと消耗し続けている。

そんな残念な状態なのです。

だからこそ「選択モード」に移行することが、とても大切だと考えています。

第1章の図版3

「辞められない」は、本能が作り出した幻想である

「副業に興味はある。

でも、なんとなく踏み出せない。」

そう感じている方も多いと思います。

でも、その感覚の正体を知っておいてほしいんです。

行動経済学の世界に「損失回避バイアス」という概念があります。

カーネマンとトヴェルスキーの研究によって広く知られるようになった概念で、カーネマンは2002年にノーベル経済学賞を受賞しています。

人間は、同じ金額でも、「得る喜び」より「失う痛み」を約2倍強く感じる傾向があります。

これが、私たちが新しい挑戦をためらう理由の一つです。

副業を始めようとする時、人は無意識にこう計算しています。

「時間を使って、もし稼げなかったら?」

「お金を投資して、失ったら?」

この「失うかもしれない恐怖」が、「稼げるかもしれない期待」の約2倍の重さで心にのしかかる。

だから、動き出せない。

合理的に考えれば、やってみた方がいい。

でも本能が「現状を守れ」と叫び続ける。

副業収入を作るとは、この「損失回避の罠」から抜け出すことでもあります。

収入の柱が一本増えると、損失回避バイアスに引っ張られすぎず、少し冷静に判断しやすくなります。

副業収入があると、「なんとかなる感覚」が生まれる

今の私には、Kindle出版の印税だけで、月25万円を超える収入があります。

他の副業収入も含めて、会社以外の収入が大きな安心材料になっています。

だから、仮に会社の評価が下がっても、気にならない。

金利が上がっても、円安が進んでも、想定外の出費があっても、なんとかなる感覚があります。

この「なんとかなる感覚」が、日々の心の余裕を作ってくれているんですよね。

もう少し踏み込んで言うと、私は今「会社を辞めるという選択肢」を持っています。

これ、使わなくても価値があるんです。

ファイナンスの世界に「オプション価値」という考え方があります。

「将来、ある選択をする権利を持っていること」それ自体に価値がある、という概念です。

私に言わせれば、「辞めるオプション」は最強の精神安定剤です。

お守りのように胸に持っているだけで、上司の理不尽な叱責が「BGM」のように聞こえます。

だって、私はいつでも会社を辞めるという、出口のドアを開けられる。

その余裕が、私に鋼のメンタルをもたらします。

「権利」は、行使しなくても、持っているだけで、人生を、変える。

第1章の図版4

いつかは辞めるかもしれない、でも今は辞めない

ただ、この心地よさがいつまでも続くとは思っていません。

いつか「居づらさの閾値」を超えることもあるかもしれない。

そうしたら、辞めたらいいと思っています。

その時は副業に全力投球するのも、普通に楽しそうだなと思っています。

どちらを選んでもいい。

それが「選択できる状態」の強みです。

「もっと豊かになれば幸せになれる」は本当か?

副業に取り組む人の多くは「お金が増えれば幸せになれる」と思って始めます。

間違ってはいないんですが、一つ知っておいてほしいことがあります。

心理学の研究に「ヘドニック適応(快楽のトレッドミル)」という概念があります。

人間は、環境がどれほど良くなっても、時間が経つと幸福度が元のベースラインに戻ってしまうという現象のことです。

年収が上がる。

最初は嬉しい。

でも慣れると普通になる。

高級ホテルに泊まる。

最初は感動する。

でも慣れると普通になる。

毎日高級ステーキを食べれば、最初は幸せかもしれません。

でも慣れたら「普通」になる。

そしてもっと上を求める。

これが、幸せのトレッドミル(ルームランナー)です。

走り続けても、同じ場所にいる。

そしてもう一つ、「比較の罠」があります。

タワマンの階数や外車のグレードを、誰かと競い始めたら終わりがありません。

上には上がいて、比較のゲームに勝者はいない。

他人の「豊かさの基準」に引っ張られている限り、幸福のトレッドミルはどこまでも加速し続けます。

だから「ずっと豪華であること」でも「誰かより上であること」でもなく、「選べること」を目指す方が、持続的な幸福に繋がる。

贅沢な選択も、ささやかな選択も、自分の意思で行き来できる。

この「振り幅」を守ることが大事だと思っています。

そのために必要な経済的な基盤を、副業収入で作る。

この考え方は、とても大事だと思うので、ぜひ頭の片隅に置いておいてください。

幸せの「センターピン」を置くことが大切

幸福研究の世界では、「お金の多さ」は幸福の直接的な構成要素ではないという結論が出ています。

お金は、幸福を支える環境条件であって、それ自体が幸せの中身ではない。

本当の幸せを構成するのは、ポジティブな感情、没入できる活動、良好な人間関係、意味や意義、そして達成感だというのが、現代の幸福科学の共通認識です。

つまり「お金を稼ぐこと」は、これらを手に入れるための「条件整備」なんです。

だからこそ、まず「自分にとっての幸せとは何か」を定義することが、何よりも先にやるべきことだと思っています。

あ、そろそろ「理屈が長いな」「うんちくはもういいよ」と思い始めていますよね。

わかります。

このBrainは、Kindle出版で印税を稼ぐための教材ですもんね。

それなのに、第1章からいきなり幸せの定義を話している。

少し遠回りに見えるかもしれません。

でも、ここだけは先にお伝えしておきたいのです。

(ちゃんと、稼ぎ続けるノウハウは、この後しっかりお伝えします)

稼ぎ続けることって、手段でしかなくて。

もちろん、何もしなくても収入が増えるわけではありません。

ただ、このBrainでお伝えする考え方を丁寧に実践すれば、Kindle出版を収入の柱に育てていける可能性は十分にあると思っています。

だから、もう少しだけ。

大切なことは、幸福になるという目的を達成することじゃないですか。

「稼ぐ」は「手段」です。

ただの「手段」でしかないです。

だから、どうしても最初にこの話をしたいのです。

幸せのセンターピンを置かないまま走り続けると、目標を達成した時に「あれ?なんか違う」となってしまう。

または、果てしないお金稼ぎレースを永遠に走り続けることになります。

ほら、よく聞きませんか?

Xのフォロワー1万人達成した途端に、X辞めちゃう人が実は結構多いって。

「万垢達成すれば、人生変わる」とどっかで漠然と思ったまま、ひたすらフォロワーを増やして。

でも、結局達成しても何も変わらない。

で、耐え難き現実を突きつけられて、あっさり辞める。

それ、幸せのセンターピンが立ってないからなのですよ。

何のためにフォロワーを1万人にするのか、その目的が具体的に、明瞭に、言語化されていないのです。

しつこいけど、もう1回。

人間は幸せになるために、生きています。

すべての行動は「幸せ」に繋がっている必要があります。

断言できます。

不幸になりたい人、いないですよね?

だから、全員、幸せになりたいのです。

あなたにとっての「幸せ」とは何か、明確に言語化してください。

多くの場合、その幸せを実現する上で、お金がすべてではないけれど、お金があった方がその状態に「近づきやすく」はなります。

でも、お金を稼ぐ・貯めることそのもの=幸せ になることでは、ありません。

私も、「ある金額まで貯まったら幸せになれる」と思って突っ走っていた時期がありました。

でも、実際にその金額が貯まると、今度は次の目標金額が欲しくなるだけでした。

終わり、ないです。

渋谷で友人とランチする。

円安でも気兼ねなく、海外旅行に気が向いたらふらっといく。

吉野家の牛丼を「うまいな」と思いながら食べる。

家族とまったり、リビングで過ごす。

気が向いたら2〜3万円くらいかかるフグ料理を家族で食べに行く。

でも家の前のOKストアで買った300円の惣菜で晩御飯を済ませることもある。

子供に不自由のない暮らしをさせてあげられている。

でも何もせずに、ぼーっと週末を過ごすこともある。

正直もうFIREできるけど、でも、いつでもできるから、あえてしない。

(当然、自分がいつでもFIREできるなんてことは、会社では絶対誰にも言わない)

ステーキは好きだけど、別に毎日食べたいとは思わない。

100万円のワインを飲みたいとも思わない。

(きっと味もわからない)

私にとっての幸せの定義は、この「幸せの振れ幅」を自由に行き来できることです。

「贅沢をする」ことそのものが全部幸せって訳ではなくて。

「選択できる」ことが、私にとっての幸せなのです。

それが、私の幸せのセンターピンです。

第1章の図版5

Kindle出版は、幸せへのショートカット

このBrainに書いてあることをちゃんと実践すれば、しっかり収入が増えると思います。

フルコミットして積み上げていけば、Kindle出版が大きな収入の柱になる人もいると思います。

そこまでいかなくても、会社との向き合い方が変わるくらいの副収入を作れる可能性は十分にあります。

でも、FIREも、不労所得も、全部「手段」です。

「目的」ではありません。

このBrainのノウハウを実践して、不労所得を得て、FIREを達成したとしても、それがあなたにとっての「幸せ」かどうかは、私には分からないです。

だからこそ、まず「自分にとっての幸せとは何か」を定義してから、このBrainを読み進めてください。

私は、稼げる人を増やしたいのではないのです。

私は、幸せな人を増やしたいのです。

それでは、いよいよ具体的なノウハウの中身に入っていきましょう!